経費削減の前に知っておくこととは?
経費削減でやっていはいけないことについて解説
経費節減を行うことには、利益率や生産性の向上、業務効率化などさまざまなメリットがあります。
経費節減は、企業の成長にとって重要な課題なのです。
ただし、やみくもに経費を削れば良いというわけではありません。
実は、絶対にやってはいけない経費削減もあるのです。
本記事で、経費削減の必要性や効果、経費削減の前にぜひ知っておくべきことを解説していきます。
経費削減とは?
経費削減は、その名前の通り、経費を削って減らすことです。
コストカットやコストダウンなどと呼ばれることもあります。
経費削減の具体例については、以下の通りです。
・使用していない照明をこまめにオフにして節電する
・書類を電子化して用紙代やコピー代を削減する
・従業員の労働環境を見直して、残業代などの人件費を見直す
経費削減の必要性と効果
経費削減を行うことで、以下のような効果が期待できるようになります。
利益率を最大化
利益を増加させるためには、経費削減が欠かせません。
せっかく売上を伸ばしたとしても、多額の経費が発生したら、利益率は下がってしまいます。
反対に、少ない売上であっても、経費が少なければ、利益率は高くなります。
このように、経費は利益率に対して、大きな影響を及ぼすのです。
利益率を最大化させるためには、無駄な経費をできる限り省く必要があります。
従業員の意欲・生産性・企業イメージの向上
経費削減で増やした利益を従業員へ還元すれば、モチベーションアップにもつながりやすくなります。
従業員が意欲的に仕事に取り組むようになれば、企業の生産性も向上しやすくなるでしょう。
また、賃金アップや労働環境が良くなることで、企業のイメージアップ効果も期待できます。
経費削減を進める前に知っておくべきこと
ここからは、経費削減を進める前に知っておくべきことについて、解説いたします。
経費の種類や金額を把握する
経費には、いろいろな種類があります。
経費削減の前に、どのような経費が発生しているのか、経費の金額を正確に知る必要があります。
現状をしっかり把握しておかないと、必要経費と不必要経費の洗い出しができないからです。
よく用いられている経費は、以下の通りです。
-水道光熱費
電気代、水道代、ガス代などが該当します。
-地代家賃
事務所や店舗を借りている場合に支払う家賃や駐車場代のことです。
-人件費
従業員へ支払う給与や残業代などが該当します。
-広告宣伝費
商品やサービスの宣伝のためにかかった費用が該当します。
-消耗品費
コピー用紙や文具などの消耗品代が該当します。
-その他の経費
そのほかにも、支払手数料、修繕費、減価償却費、租税公課などさまざまな経費があります。
やってはいけない経費削減を把握する
経費を節減しても、必ず良い効果が得られるとは限りません。
場合によっては、経費節減がデメリットとなることもあるのです。
やってはいけない経費節減の例は、以下の通りです。
サービスや品質低下を引き起こす経費削減
原材料費や人件費を極端に削減すると、商品やサービスに品質が落ちる原因となります。
品質低下が起これば、顧客満足度が下がることやクレームの原因にもなりかねません。
このような経費節減のやり方は、企業やブランドのイメージを傷付けるリスクもあるため、注意が必要です。
従業員の働く意欲を削ぐような経費削減
給与やボーナスカットなどの人件費削減を行うと、従業員のモチベーションを低下させてしまいます。
さらに、離職率も高くなり、優秀な人材が流失してしまうことにもなりかねません。
光熱費の節約のために、エアコンの使用を禁止するといった削減方法も、業務効率低下を招きます。
従業員の働く意欲を削ぐような経費削減はやってはいけません。
経費削減を目的としてしまう
経費削減に力を入れすぎてしまうのもやってはいけないことです。
あらゆる経費を削減しようとして、熱心に取り組みすぎると、経費削減が目的化してしまいます。
経費を削ることは目的ではなく、手段であることを忘れないようにしましょう。
経費削減の目的化を避けるためには、損得勘定にとらわれすぎないことがポイントです。
経費削減のやり方
最後に、経費節減を効率良く進める方法を簡単にご紹介します。
会計ソフトやITツールを活用する
経費削減の効率化するためには、会計ソフトが活用がおすすめです。
会計ソフトを導入すれば、経費の入力や管理作業が簡単に行えます。
タスク管理やワークフローなどITツールの活用も、業務効率化を促進し、経費削減につなげやすくなります。
どの経費を削減するかを決めておく
手当たり次第に取り掛かっても、良い結果は出せません。
最初の段階でどの経費を削減するのかを決めておくと良いでしょう。
経費削減についてのまとめ
ここまで、経費削減に関することをお伝えしてきました。
経費削減に取り掛かる前にやるべきことは、経費の把握です。
現状を洗い出し、必要な経費と不必要な経費に分類してから、取り掛かるのがベストでしょう。
その際には、経費削減が目的化しないように注意が必要です。
従業員の働く意欲を削ぐことや品質低下を招くような経費削減方法も避けたほうが良いでしょう。